TAKARAZUKA 華麗なる100年
御影南地区 植坂俊郎
祝100周年、新たなる夢の舞台へ、宝塚歌劇。宝塚歌劇が平成26年4月1日創立100周年を迎えました。おめでとう、宝塚歌劇。多くのスターを生み出した宝塚歌劇。これからも人々に「愛」と「夢」と「感動」を与えて欲しい。
阪急電鉄創始者・小林一三の夢、宝塚歌劇の夢。1911年(明治44年)5月1日、宝塚新温泉が開業しました。翌年、最新式の水泳場(プール)を中心とする娯楽場「パラダイス」がオープン。のちにその水泳場を舞台に改造して収容人数 500人の劇場としました。宝塚少女歌劇は、この改造した舞台で上演されることになります。1914年(大正3年)4月1日、宝塚少女歌劇公演開始。第1回演目作品は「胡蝶の舞」でした。
私は宝塚歌劇のファンです。私が、宝塚大劇場に通っていたのは昭和57年頃から平成 3年頃の約10年間です。宝塚歌劇70周年の記念セレモニーが行われていた時期です。昭和57年といえば、私は大阪医科大学微生物学教室の大学院 3年生、平成 3年といえば、精神科医師になって 8年目、そんな頃です。私は凝り性で、ひとつの事柄に興味を示すと、集中力を高めて没頭するタイプです。ロマンとしての競馬しかり、阪急ブレーブスしかり、そして宝塚歌劇しかり(まだまだありますが内緒です?)。
その頃、茨木市に住んでいた私は、阪急電車に乗って宝塚へ。花のみちを歩いて、まず宝塚ファミリーランドに入場します。どういうわけか、その頃、宝塚観劇をしようと思ったら、まず宝塚ファミリーランドに入場しなければならなかったんです(私は、阪急贔屓ですが、阪急さん、昔はあくどいことしてたんですね?)。チケット引換所に行って座席券と交換します。その時点で、自分がどの席に座れるかわかるんです。私は恵まれていました。貴重な宝塚歌劇のチケット、そのチケットを得るために何時間も並んで苦労する宝塚ファンが多くいる中で、私は身内に阪急電鉄本社勤務の人間がいるというお蔭で、いい思いをさせて戴きました(ツテのない熱烈な宝塚歌劇ファンのみなさん、ごめんなさい)。宝塚ファミリーランドの入場は無料招待券、座席は引換所で最優良席、とても恵まれた環境下で、私は約10年間、宝塚歌劇本公演を皆勤賞で観賞し続けました。私は、何をするにしても本気です。早目に宝塚ファミリーランドに入場してプログラムを熟読します。開場と同時に入場して心の準備をします。そして夢の世界へ・・・。
その頃、宝塚歌劇は 4組でした。活躍していたタカラジェンヌ・・・花組は高汐巴から大浦みずきへ、月組は、大地真央から剣幸へ、雪組は麻実れいから平みちへ、星組は峰さお理から日向薫へ・・・。宝塚フリークの私は、毎公演、私なりに心の中で評論して自己満足していました。「愛」と「夢」と「感動」の世界。非日常の世界をしばらく漂った後の帰り道は、心軽く、とても幸福な時間でした。
ある女性を通じて若手のタカラジェンヌと知り合い彼女の愛称を競走馬に名付けたこともありました(シクレノンビーボ、元気にしてますか?)。宝塚歌劇最大のヒットは池田理代子原作「ベルサイユのばら」。ベルばら 4大スターといえば、榛名由梨、鳳蘭、安奈淳、汀夏子。「ベルばら」は永遠の憧れの世界です。私は、「ベルばら」に「風と共に去りぬ」「エリザベート」を加えて、宝塚三大ヒット作と考えています。
男性だけの舞台演劇「歌舞伎」が伝統の重みと文化を高く評価されているのと同等に、女性だけの舞台演劇「宝塚歌劇」も芸術的、文化的に高評価され続けるべきです。
私が好きなタカラジェンヌを挙げましょう。・・・八千草薫、安奈淳、但馬久美(これは私の故郷・但馬という名前から特に愛着がある人です)、大地真央、黒木瞳(大地真央・黒木瞳こそ歴代最高のゴールデンコンビです)、愛華みれ、天海祐希・・・。
さて、私にとって最高のタカラジェンヌは『一路万輝(いちろまき)』(後に改名して一路真輝)です。私が、皆勤賞で宝塚大劇場に通っていた頃、彼女は豊かな歌唱力で頭角を現し、雪組トップ杜けあきの 2番手まであがってきました。私は特上の席に座らせてもらいながらも、さらに愛用のオペラグラスで彼女を追いかけたものです。私が忙しくなって、さらに、日曜日以外のお休みが水曜日(宝塚ファミリーランド休園日)になって、宝塚に行けなくなった後、一路真輝はトップにのぼりつめその輝きを放ちました。
宝塚大劇場は、私が宝塚に行かなくなってから改築され、阪神大震災の被害を乗り越え、今も夢を紡いでいます。入場も宝塚ファミリーランドとは関係なく直接入場できるようになりました(その宝塚ファミリーランドもその後、閉園になりました、ホワイトタイガー、忘れませんよ)。
組が 花月雪星4組から 1組増えて花月雪星宙の 5組になりました。100周年 5組トップは、蘭寿とむ(花組)、龍真咲(月組)、壮一帆(雪組)、柚希礼音(星組)、凰稀かなめ(宙組)です。
頂点に立つ男役トップが約15Kgの華やかな羽根を背負いシャンシャンを手に、最後に一人で大階段を降りる。その凛々しさ、その美しさ、その爽やかさが、宝塚歌劇の魅力です。
私は永遠に宝塚歌劇のファンです。
TAKARAZUKA FOREVER・・・・・・
2014. 4. 1.(火) By Cyclennon 東灘区医師会月報N0.548 「東灘医報 6月号」掲載原稿
Cyclennon Point : 9(2) 140604 DAY 197 Heart & Romanticism By CyclennonDream