院長のぐぶやき「しくれのんどりーむ」

雨の土曜日。

2013年9月 8日 |

雨が降っています。雨の土曜日です。通用口から入ってALSOKを解除して、正面に回ってシャッターを開けて、自動ドアを手で開けて、中に入って、ポットにお水を入れて、胡蝶蘭に霧吹きをして、ファサード(正面)を箒ではいて、ご紹介カードを載せた白い台を出して、雨ですから土足水取り用のマットを自動ドアの前後に敷いて、テレビ(NHKかEテレを無声でつけて画面だけ、これは私のやり方です)をつけて、コンポでクラシック音楽を流して、患者さまトイレを掃除して・・・・はい、準備完了です。土曜日は 3週続けて患者さまゼロでした(これはとても意外で・・・会社勤めの方は土曜日がお休みだから、土曜日が混むはずなのですが・・・・・まだ、うえさかメンタルクリニックが認知されていないということ)。本日は 9:30予約 1名です。昨日(9月6日)12:45 男性から予約の電話がかかってきました。「明日の土曜日がお休みですので、明日お願いできないでしょうか、先生のホームページを読みました、ゆっくりとお話を聞いてもらえそうなのでお電話しました」。私「はい、診療時間開始の 9:30でどうでしょうか? 今のところ他に予約は入っておりませんので、多分、ゆっくりお話が聞けると思います」。・・・・・ゆっくりとお話が聞けると思います・・・・・その言葉通りになりました。診察の途中で「この後、診察依頼の電話が入ってきたら診察をきりあげますよ」と了承していただいて、あれこれお話をしましたが・・・お互い話すことが好きで・・・会話が全く途切れない・・・・結局、土曜日の診療時間 3時間30分( 9:30~13:00 )すべてこの患者さまの診察で終わりました。「次回はこんな風にはなりませんよ、6、7分で終わるかもしれませんよ」・・・X氏「はい、わかっていますよ、今日は、じっくり聞いていただいてありがとうございました」。ぎっしり書き込んだ紙を何枚も持っておられましたが、その中に、うえさかメンタルクリニックの三つ折りのパンフレット・・・ありがとうございます。マンション住まいをされている方ですが、半径500m範囲へのポスティングが有効であったようです。私「新聞のチラシは見られましたか?」、X氏「いえ、私は新聞をとっておりませんから」。やはり、ポスティングというのは重要な手段なんだ、改めて認識を新たにしました。

  雨の土曜日、午後は病院へ挨拶まわり。我が家は、車での遠征は家族の共同作業なんです。なんせ、私は車の運転は苦手・・・・(私は、何度も言いますが基本的に電車派です)。カーナビを頼りに神戸市△▽区Z病院へ。雨で道が混んでいます。約1時間半かけて到着。ご挨拶をして、Z病院のパンフレットを戴きました。「今後、入院は必要になった患者さまの受け入れなど、よろしくお願い申し上げます」さらに「〇〇先生はお元気ですか、よろしくお伝えください」。さらに「S病院のM先生は時々、当直に来られていますか?」。何かと話しかけて、植坂を覚えてもらう作戦です。挨拶まわりは苦手なのですが、そういう状況下でもしつこく自己アピールするところは相変わらずですね。要するに、私はしつこいのです、あまりやると嫌われますね。それでも私はしつこいんです・・・???  帰りは予想通り、道に迷って、遠回りして雨の中、六甲アイランドにもどってきました。カーナビがあるのに、どうして道に迷うのかって・・・・さあ、わかりません・・・・・だから、車の運転はあまりしたくないんです、私は必死に運転してるんですよ(こんなことならウマに乗ってるほうが楽です・・・私、乗馬したことあります・・・・話がそれた、すみません)。

  午後5時50分、愛車を地下駐車場に停めて、あとは単独行動です。六甲ライナー、JR神戸線で梅田へ。ヒルトンホテルで講演会。「レクサプロ発売2周年記念講演会」特別講演2題、途中から聴かせていただきました。特別講演II「現在日本のうつ病を解剖する・・・うつ病のトータルマネージメント2013」、演者は東京医科大学医学部精神医学教室・坂元薫教授。坂元薫教授の講演は個性的で面白い。学問的に最新の知見を紹介しながら聴衆を飽きさせない。スライドがカラフルで凝っている。さらに後半、特攻隊の映画の映像が流れる、たいていのことには驚かない精神科医の私が見ても衝撃的。要するに「生きたいと思っていても時代の流れで強制的に命を捨てさせられる若者がいる、その一方で、生きようと思えば生きられるのに自ら命を絶っていく若者がいる、生きられるのにもったいないではないか・・・自殺願望のある若者を知覧の記念館に連れていくと、しばらく死にたいといわなくなります・・・」。いろいろと考え方はあります。いい方法、あまりいいとはいえない方法・・・・精神療法、薬物療法、その他の方法・・・・・精神科医、医療スタッフは、悩みながら、あれこれ苦闘しながら、うつ病患者さまの自殺を防がなければならない・・・ケースバイケースですが、みなさん全力をつくしましょう・・・でも医療従事者といえどものめりこんで無理をしたらいけませんよ、ゆっくりとやりましょう・・・・。まあ、こんな感じでエールを送ってくださっていると理解しました。それにしても衝撃的な講演でした。

 講演を聴き終えて散会。ヒルトン大阪 5階桜山の間の出口で、大阪医科大学神経精神医学教室の同期であるP女史にお逢いしました。彼女は十数年前から大阪府U市の駅前テナントでメンタルクリニックを開院しています。やあ、ひさしぶり。P女史「あっ、植坂先生、お元気ですか、神戸で開業されたんですね」。すこし立ち話をしました。私「ねえ、開業した頃って、患者さまゼロの日ってあった?」。明るいP女史「ありましたよ、ありましたよ、ゼロとか 1とか、そんなのザラでしたよ」(うんうん、わかります)。さらにP女史「最初の月なんて、レセプトの数が50にも満たなかったですからね」(ドキッ、私のレセプト数は21枚・・・負けてる、う、う、う・・・・顔には出さない)。心の中で「彼女は勤務していた病院ちかくの駅前テナント、私は落下傘開業、それに開院日が 8月6日で実質診察日は17日とすくなかったから・・・・(必死で言い訳を考えて、自分を立て直します)」。P女史に名刺を渡して「じゃあ、また」と言って別れました。「先生、開業した当初はどこも閑古鳥がなくんですよ、大丈夫です、気長にやってください」P女史の明るい言葉が救いでした。さすが、精神科医ですね、ちゃんと精神療法をしてくれます。ありがとう、P女史、これからもよろしくね。

Cyclennon  Point : 1(1)        130907        Heart  &  Romanticism   By   CyclennonDream   ホームページ担当BS社のM氏が、トップページのスライドショーに「しあわせ文庫」の写真を追加掲載してくださいました。集患対策としてホームページを充実することは大切なことです。これからも、明るく、個性的なホームページでありたいと願っています。皆さま、応援してくださいね。ねえ、トレジャーくん、シンカンセンとアンパンマンとどちらが好き? 「アンパンマン」。じゃあトレジャーくん、アンパンマンとデンシャとどちらが好き? 「デンシャ」。じゃあトレジャーくん、デンシャとシンカンセンとどちらが好き? 「シンカンセン」。トレジャーくん、もう一度訊くよ、シンカンセンとアンパンマンとどちらが好き? 「アンパンマン」(ん、??????)

   

 

 

 

   

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